Asplenium bipinnatifidumフィジーはタベウニ島の雲霧林の苔生した樹幹や枝に着生している可愛らしいシダです。ビチレブ島などでも見ております。大きくても10㎝ほどにしかならない小型のシダでありながら性質は強健で、ミズゴケ植えもヘゴ付けも何ならコルク付けでもちゃんとした環境なら旺盛に生育してくれます。何よりうれしいのがランナーでどんどん繁殖すること。繁殖力が非常に強いので一株あれば、ヘゴ棒ぐらいならどんどん繁殖してフィジーの雲霧林の枝の出来上がり…テラリウムで枝などに着生させるなら結構優秀な植物なんじゃないかなと思います。
このシダそのものもちょっと面白い特徴があって、胞子葉が二形になるので葉っぱの変化も楽しめるのですが、現地では二形なんかでは収まらないぐらい多種多様な葉っぱがあって、どうやら環境というよりもそれぞれの個性ではないかと感じました。持ち帰って栽培しているのはそのうち自分が最も気に入った形の株の増殖なので、基本同じ表現が続いています。同じ、表現が続いています。やっぱり、環境や生育度合いじゃなくて個性なんだなぁ、というわけで、胞子を蒔きましょう。胞子を蒔いたら、もしかしたら違う表現の子とかも出てくるかも。
現在はどうかわかりませんが以前に再訪したときは巨大なサイクロンの直撃で登山道ごと消滅していたので再会は能。新しい登山道が作られていれば出会うこともできるかもしれませんがこればっかりは運ですね。自生地は現地の人にとってとても大切な山だから勝手に入るわけにもいきませんし。ほんと、こんな風に文字通り道が閉ざされるとは。自然には、やはり敵いません。出会ったその瞬間をいつも、大切にしたいものです。
何種類か表現を持ち帰っていればよかったのですがこの子だけなので、頼みの綱は胞子です。面白い表現を作出しましょう！もっと切れ込みが複雑で立体的な葉のものも、もっと切れ込みが雑でいい加減なものもあったので極端なものだけでも出てくれたらいいなぁ…
お好きな方お見逃しなく！





…注意など…
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